「CUOI D'ORO」を芸術として完成させたのは皆様ご存知フイレンツェの画家サンドロ・ボッティチェリです。
これが壁画装飾として、フィレンツェのメディチ家を始めとする当時の貴族や権力者達に受け入れられ、
以降300年に亘ってヨーロッパ各地の宮廷や寺院の壁を飾ってきたのです。
いつしか世の中から姿を消してしまった「CUOI D'ORO」は、その後、一度だけ脚光を浴びる時代がありました。
それは明治の初めから大正にかけての日本での事です。
小さく裁断され、袋物や小物に仕立て直されて「金唐革」と言う名前で売り出されました。
この金唐革は、当時大流行を起こしたのです。
叺(カマス)一つをとっても、当時は大変に高価なもので、今の物価に直すと小さな家一軒買うくらいしたようです。
当時の武家や金持ちの商人が腰に差していました。
今で言えば高級車を乗り回しているようなものだったのでしょう。
古いお家のお蔵の中にはまだ眠っているかも知れません・・・
あなたのお家には有りませんか、金唐革!
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